DARK STAR チャングンソク・インタビュー(2)/ Dazed and Confused 2009.02

INTERVIEW with JANG KEUN SUK(2)


DAZED and CONFUSED 2009年2月号



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生意気、という誤解をたびたび受けるか?

大衆からは
そんなふうに見られている。

チャン・グンソクは
若年寄り、
礼儀をわきまえない、
生意気そのもの。

だけど、
実際のボクと仕事をしてみた人からは
そういう話は一度も聞いたことはない。

前に一緒に作業して、
その後から

“あの野郎二度と使わないぞ”

そんなふうに言うこともできるだろうが、
そんな話しを受けたことは一度もない。




監督たちが、
カメラの前での瞬間的な没入が非常に優れている、
と誉めているが、
ディレクションが詳しい演出家より
解放してくれる人々がさらによく合っているようだ。

そうだ。

ボクは、
キャラクターについて
監督と対話をたくさんしながらつくっていくほうだ。

<待ちくたびれて>を撮影した時、
ボクのために撮影が遅れたこともある。
監督様と話すために。

だけど、
これまでやってきた作品を振り返ると、
どれだけ努力しても疎通がうまくできないものもあった。
<ドレミファソラシド> <赤ちゃんと僕>のような作品がそうだ。

<楽しき人生>の、
イ・ジュンイク監督様のような場合だと、
“私はイ・ジュンイクだ。
 君は20歳の子供だからいわれるとおりにしなさい”
こんな感じはまったくなかった。
それどころか、
“私は歯が抜けかけた老人だから、
 君が一度やってみろ。
 カメラの前で君が一度つくってごらん”
そんな方だ。

その反面
“ボクはこのようにしたい”
そういってみても、
自分がセッティングしておいたのものがあるから、
と全く受け入れない方々もいる。

そういう部分で衝突が起きるんだろうな。

<ドレミファソラシド>は
時期が不適切だった気がする。

そうだ。
<ファン・ジニ>の前に撮影したんだ。

これはちょっと冷静に話せる。

その頃のチャン・グンソクは
その後成長してきたチャン・グンソクとは
まったく別のチャン・グンソクだったから、

今、
ボクはもっと成長したチャングンソクを見せるべきなのに、
どうして後戻りしたような姿を見せなければならないだろうかと腹が立った。

なにをかいわんや
興行成績も良くなかったし。

だけど、
もっと広い見方をすれば、

あれが
今の成長していくチャン・グンソクを害する要素だったとは思わない。

ただシンプルに、

今日撮影した映画だって、
5年後に封切りする可能性もあるという問題ならば、

毎瞬間、
食らいついていって、
あくらつに、
熱心にやりつくすしかないじゃないか、

そんな教訓を得た。


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<赤ちゃんと僕>は何が問題だったか?

まずは、
演技をする準備もできない状態で
義務的にやったような点が苦しかった。

<快刀ホン・ギルドン>を撮影するのに疲れた状態だった。

考えてみて。

36時間<快刀ホン・ギルドン>の撮影をして、
明け方6時に終わった。
ところが、1時間で再びソウルに戻り
子供を抱いて撮影しなければならない。

俳優にとって
それは本当に恥辱的だ。

その頃、
ボク自身を見て
笑えたことがある。

家に帰って、
鏡を覗きこんで見るのに、
鏡の中にボクがいないんだ。

仕事をおもしろく楽しむための
ボクが見つけた
ボクならではの方法、

クラブで遊んだり、、

そんな
チャン・グンソクも全くいなくて、

半分は<快刀ホン・ギルドン>のチャンフィ、
半分は<赤ちゃんと僕>

じゃあ、
チャングンソクは一体どこにいるんだ。。

ずっと彷徨っていた。

酒を呑んで、
鏡をみながら
ひとりでずっと考え込んだこともあった。




なぜ鏡を見て考えなければならないのか?

なぜなら、

鏡の中に映った姿は
自分の姿じゃなかったから。




恐いな。
病院ですべき話のように思える。

若干、、
そんな部分もある。

当時はそれくらいキツかった。

話しにもならない虚勢だ、
そう思われるかもしれないが、
当時は非常に深刻だった。

精神的に疲弊してしまい、
機械になったような感じ。

ボクは
俳優はピエロじゃない、
と思っている。

そんなふうに
踏みつぶしたくない。

まさか芸術家だとも考えないが、
行為芸術と呼ぶに近い芸術をする人だ、
とは考えている。

今、
ボクが夢見る"俳優"という職業は
さらに包括的な意味を含んでいるから。

だけど、
当時のボクは
俳優ではなく、
芸能人だった。

会社からやれ、
と言われれば、やり、

マネジャーが
スケジュール調整すれば、
無条件にそこへ行き、

ここでは子供を抱き、
あそこでは刀を抜き、、、

そんなのが
とても嫌だった。

セッティングされたロボットそのもの。

あの頃が
すごく困難だった。



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コンディションがよければ演技もさらによくできるものか?
最も満足している作品は?

<楽しき人生>
<ベートーベン ウイルス>
<ファン・ジニ>

満足した
と感じる作品には
どれも理由がある。

ボクは
イ・ビョンホン先輩の映画を
いつもまとめてみる。

彼の瞳には
すべてのメッセージが
全部込められている。

<甘い人生>で
キム・ヨンチョル先輩に銃をつきつけながら、
“なぜそうしたんですか?”
と尋ねるその眼差しは、
ボクの中に非常に強く刻印されている。

その時、
セリフよりも、
その眼差しひとつで
あらゆることすべてを
伝えられるんだ、、、

そう悟った。

あれ以降、
どんな演技をしようが
瞳に多くのことを込めようとしている。

だけど、
瞳で何かを表現するためには
心の中に、
メッセージがなければならない。

切なさ、
憎しみ、
怒り、
愛...

ボクが
少し演技ができる状況だ、
と判断した時には、
その作品をモニターしていると
時々、そんな眼差しがでてくる時がある。

毎場面ごとに、
‘ああ悲しい’
‘ああ、うれしい’
ということじゃなく、

一話を見ていると、
何シーンか、
そんな眼差しが出ている時がある。

そういう作品。
それは全部満足しているし、
演技しながらも楽しかった。




キム・ミョンミンは
一緒に演技していて、おもしろいタイプか?

率直にいえば
面白味はない。

ミョンミン兄とは
酒一杯も飲んでみたことがない。




個人的な面白味のほかにも、
キャラクター対キャラクターとして会った時に
インスピレーションをあたえるタイプなのではないか?

そうだ。

すべての男がそうだろうが、
ボクはかなりの負けず嫌いだ。

運動とかそういうものへの意欲はない。
力強い、とか、そんなことを自慢して何になる?
“そのまま、君、最高だね.”そんなふうにやり過ごす。

だけど、
ボクの領域では、
最高になりたい。

演技をする時。

“あれはチャン・グンソクでなければできない”
という話にカタルシスを感じる。

そんな基盤を
持たせてくれた俳優が、
ミョンミン兄だ。

向い側に立った時の、
彼の目つきとセリフ。

そういうものに
圧倒されたくなかった。

作家や監督の意図といえばそうだろうが、
人々はみなカンマエに熱狂して彼のファンになった。

ところで、

その向い側に立った
23歳の俳優は、
彼が恐ろしくて、
頭をさげて、
目を伏せて、

そんなふうなのは嫌だった。
圧倒されたくなかった。

そんな欲を
ボクの中につくってくれたのが
ミョンミン兄だ。

想像もできないだろう。

彼は現場で、
会話もせず、
台本だけを見つめている。

ボクたちが交わした話は、
演技についての話しかない。

そのおかげで、
ゴヌがいて、
カンマエがいた。

新しい衝撃だった。

それほどまでに
陥っている人に
出会ったのははじめてだったから。




キミは話が本当に上手い。
対話を楽しんでいるような気になる。

ボクは、
ちょっとおしゃべりで。



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それが良い。
“私は作品についてだけ話す”といって、インタビューを絶対受けず、
会えば口もとをにっこりとすることもなく、
写真を撮るといえば、すぐ労を惜しんで、、、
そんな人たちが作品で確実に多くのものを見せるか、といえば
そんなこともなかったもんだよ。
ハ・ジョンウのような俳優の場合は、
写真だってものすごく果敢にとって
話もよく整理しないままにするが、
それこそ
‘作品で見せられるからイメージ戦略みたいなものには神経を使わないよ'
そんな意味ですばらしかったが。

それこそが
自信ってものだと思う。

驚異的な自信があってこそ
可能なことだ。

ボクもそんなふうに考えてきた。

だけど、
ボク自身は"自信"だととらえたことが、
他の人たちにとっては"傲慢"と映ったようだ。




作品にうまく出会ればいい。

事実‘虚勢グンソク’という話も
<ベートーベン ウイルス>をやっている間に、
少し終息した。




今は、あなたの作品には軽めなものが多いが、
ハ・ジョンウがトレンディードラマだけしていて、
キャリアが未熟な段階ならば彼も‘虚勢’といわれることもあるだろう。

だけど、
振り返ってみると、
ボクもまだ、
トレンディードラマをしたことがない。



そうだったか?
なぜかあなたが出てくると、トレンディーに見える。

そんなことを言われる。

作品やキャラクターのためでなく
ボクだから、
トレンディーに見えるって。

じゃあ、
チャン・グンソクが持つイメージって何だろう?

役割を通じて
そういうものをお見せしたことはないはずだけど。

そこがちょっと疑問だ。

ボクは、
洋服を楽しんで着るのは好きだけど、
まさか毎月雑誌をスクラップして、
エディ スリマンの新商品は、、、とか

まったく
そんな性格じゃない。

だのに、
ある瞬間から、
ボクは大衆から、
‘ファッショニスタ’
‘アイコン’と呼ばれるようになった。

そんなことがとても珍しかった。




不思議な現象ではあるけど、
たしかにファッショナブルなんだ。
フェンシング選手みたいな、そのズボンはどこで購入したのか?

ボクのスタイリスト(女性だ)が
自分の洋服だけど、
ふくらはぎが太くて履けないから、と
くれたんだ。






(インタビュー後記)

インタビューを終えたキミは、画報をとりに行った。

キミは気づいているだろうか?

ゴシックルックと
マリリンマンソン風のヘアスタイルを
準備しながら、
スタッフたちは、

“俳優にこんなことさせていいのか?”とおじけづいていた。

ところが、
キミは、

“血をちょっと埋められるつもりでね”と言いながら、
より一層、そのスタイルを強化して、彼らを震撼させたんだ。


ついさっきまで、
コーヒーで一息ついて、
まるで青年事業家のように流暢にふるまい、
まるで隣の家の青年のように気さくに謙虚にふるまい、

それが、
アッという間に
札束に火をつけるジョーカーのような表情を魅せる。

そんなキミを見ていてわかったんだ。

もしかしたら、
今更、追加の賭け(投資)にでるのは遅すぎたのかも?

プレーヤーが
もっと必要なときは、いつでも連絡をくれ。

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ILLUSTRATION SUCK-MIN,JI

関連日記
チャングンソク@DAZED & CONFUSED


*****



うーん。

会話中、
本人も触れてるが

自他ともにみとめる、
"おしゃべりな男" チャングンソク。笑。

親分のしゃべりは、
オモロイっ!!!

お笑いの意味だけでなく、
深い陰影という意味でも。

チャングンソクとして
多くのあらゆる視線にさらされながらも、

ボク、
思ってることは、
そのまんま
思ってるまんま
言います。


態度が

鼻の穴ぷんぷく丸で
きもちいいっ!

おしゃべり親分
永遠なれ~~~~!!!

親分がやってくるまで、

わっしょいわっしょいお神輿パワー(笑)
をとばしとこ。


うなぎ念力✨✨✨
とぅりゃっやああああぁぁぁっ!!!!!!!!!!!




*****

(1)に登場の、

チェヒョンイン教授といえば、
もちろんこの方。

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漢陽大学受験面接から
先日の卒業まで、

8年間、
チャン俳優を見守った
チェヒョンイン教授のこと。

ひとつ前の
日記にまとめました

http://aloejks.exblog.jp/20436057/









参照

http://aloejks.exblog.jp/20436024/

チャングンソク、故ヒースレジャのジョーカーに。破格変身
Commented at 2014-03-08 01:16 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by pianoyumi at 2014-03-08 12:02 x
初めまして。素敵な記事をありがとうございます。ツイッターでRTされたので拝見することが出来ました。私はジェジュンペンを長くやっておりまして、大衆から誤解を受けて苦労する彼をずっと見続けておりましたので、今回この記事を読ませていただいて『ああ、グンソク氏も同じように苦労をして、そして成長されているんだなぁ』と感慨深いものがありました。
私はジェジュンのことばかり書いているブロガーですがこのお話はとてもいいお話なのでもしよろしければ私のブログにリンクを貼らせていただいてもよろしいでしょうか?FC2に書いております。
Commented by aloetree at 2014-03-08 15:51
Pianoyumiさん
ありがとうございます。
もちろんです。リンクお願いします。
光栄です。
わたしも遊びにいきたいから、よかったら、非公開コメントでよいので、pianoさんのブログおしえてください。

いっぱいお返事かきたいのですが、今、寺におり。笑。
また夜、あらためてお返事させてください。
Commented by aloetree at 2014-03-08 15:52
chikaさん。
ありがとうございます。
また夜お返事させてください!
Commented at 2014-03-08 16:21 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by at 2014-03-14 12:36 x
ようやくまとまった時間ができたから読みたかったこのインタビュー記事、じっくり読ませてもらいました。

おしゃべりw
しかも人を楽しませる、ウイットにとんだ答えと回転の速さに今更ながら感心すると同時にビックリ!
頭いいな~~(ちょっとだけ嫉妬w)
んで、最も根底にはしっかりと大地に足をつけた人間グンソクが存在していて。。。
だからこその自由、すっとこどっこい、時にはアチャーっ!××)でもこの人に惹かれてやまない私がいるんだな、と実感。
長文翻訳ありがとうございます。
次のも読んできま~す♪
Commented by aloetree at 2014-03-25 22:37
遥さん
頭の回転早いですよね。
ワタシも嫉妬〜〜〜。
私はちょっとでもまちがうのが怖い人なので、
こんなふうにビシバシと自分の意見をいうことは
できない。
まちがえるのがこわいって、きっと結局、自分がかわいいからだけなんだよなー。あああああ、嫉妬嫉妬嫉妬www
by aloetree | 2011-09-02 23:50 | Interview/ だいすき | Comments(7)

JKSさん酔狂。


by aloetree